雄大で美しい名滝 大山滝
山陰道・琴浦インターチェンジから、およそ30分、大山滝へのスタート地点でもある一向平(いっこうがなる)キャンプ場があります。
一向平キャンプ場は、夏になると多くの人が訪れる人気のキャンプ場です。実は、キャンプだけではなく、大山滝へのハイキングをしようと訪れる人も多いのです。
日本の滝100選にも選ばれた「大山滝」。この大山滝へは、一向平キャンプ場から行くことができます。大山エリアからは少し離れていますが、家族づれや女性グループなどに人気のハイキングコースです。
今回はこのme!tripでもおなじみの、自然ガイド車さんと一緒に大山滝を目指しました。同行者は私の他に、夫と4歳の息子、2歳の娘はキャリアバッグで背負われて参加です。そして今回は60代の知人も一緒です。
「大山滝へのハイキングのいいところは、幅広い年齢の人、女性でも歩きやすいコースだというところ。4歳の子どもでも、きっと大丈夫!」と車さんは言います。
「しばらくは平坦な道。ほらブナの葉がたくさん落ちてる」と車さんが教えてくれました。虫に食べられ、穴だらけになった葉や、葉脈だけ残った葉。道端には12月にもかかわらず、野草も生えています。
歩くことおよそ30分。急な階段があります。行きは下り…ということは、帰りは登りか…とちょっと気が重くなりましたが、林の中の階段を降りきると、視界がひらけました。そこには、大きな吊り橋があります。「大山滝吊橋」です。加勢蛇川にかかる、橋長45メートル、高さ30メートルの吊橋。高所恐怖症の私には、ちょっと怖いなぁと思っていると、おそらく吊橋を歩いて渡るのが初めての息子は大喜び。走って、あっという間に吊橋を渡り切りました。車さんが言うには、「この吊橋ができるまでは、丸太をかけて渡ってた」そう。
吊橋を渡るとしばらくは緩やかな山道です。「旦那小屋」という看板が林の中に立っています。これはたたら職人が住んでいた小屋の跡だそうで、「たたらが作れるくらい、自然の環境がよかったんでしょうね」と車さんは言います。
確かに、この山道にはたくさんの木々や、山野草、木の実や植物がありました。「見て!ほら、この5円玉をピカピカにしてあげる」と車さんが、緑の葉っぱで5円玉を磨きはじめました。あっという間に、5円玉はピカピカに。息子も真似をして、5円玉を磨き上げました。娘は、カタバミのハート形の姿に大喜び。「かわいいねぇ」と嬉しそう。カタバミ遊びの他にも、足元の落ち葉にある、不思議な形の小さなものを車さんは教えてくれました。教えられた通り、上に放り投げて見ると、くるくる回りながら落ちていきます。「ヘリコプターだ!」とまたもや息子は大興奮。これは実はカエデの種でした。
子どもの足で1時間半程度。ついに大山滝に到着です。そこには迫力満点の滝がありました。滝つぼまで、下りることもできますがロープや鎖を使うので、私たちは滝見台がゴールです。
途中、急な階段などちょっと腰が引けるコースもありましたが、あっという間。1.8キロのコースは子どもづれで休憩を含めても3時間少し。冬の寒い時期はおすすめできませんが、春夏秋と、それぞれの自然の変化を体感できること間違いありません。
ブナの木がいくつも並ぶ、清々しい森の中を抜け、静かな森と向き合う時間。ありのままの自然が残された大山滝ハイキング。ここにも大山の恵みを受けた大自然が広がります。
Imformation
東伯郡琴浦町野井倉688-130
0858-57-2100
営業期間:4月初旬〜11月
駐車場:あり